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長野日報新聞「土曜コラム」に掲載中のコラムです。ぜひお読み下さい。

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20 もし事故が起きたら

自動車事故状況

 

平成19年警察庁の調べによると発生事故件数83万2,454件、死亡事故5,587件、死亡者数5,74

4人となります。死亡者数は7年連続で減少していますが、その理由としてシートベルトの着用率の向上、事故直前の車両速度の低下、悪質・危険性の高い事故の減少、歩行者の法令遵守等が挙げられています。また最近の車にはエアバック、ABS が装着されていること、飲酒運転の罰金が100万円と厳しくなり、飲酒運転は犯罪と認識されるようになったことも死亡者数の減少につながっているでしょう。自動車事故といえば若年者の無謀運転を思い浮かべるでしょうが、最近では若者の車に対する関心は薄れつつあり、スポーツカーに乗る若者は少なくなりエコカーに乗る若者を良く見かけます。都会では車は不要であり、地方においても移動手段の一つと捉えられています。その結果若年者の死亡者は全体の12%となっていますが、65歳以上の高齢者の死亡者割合は全体の48%と高い割合を占めています。

 

自動車は地域において必需品

 

新年度が始まるこの季節は新社会人が初めてマイカーを取得する時期かもしれません。長野県においてマイカーは通勤に必ず必要になります。マイカーによって学生時代に経験し得なかったドライブという新たな趣味に出会うでしょう。現在新たな店舗はほとんど郊外に移っていますので、買い物をするにはマイカーは欠かせないでしょう。公共交通機関は赤字解消のため縮小されたため、地域では車なしでは生活が出来ません。

 

車に乗って出かけるということは、事故に遭う確率がそれだけ高まるということです。起きてしまった事故を悔やんでも仕方のないことですが、起こしてしまったときの対処法は社会人として、ハンドルを握る方は心得ておきたいものです。

 

もし事故が起きたら

 

事故は誰しも起こしたくて起きるものではありません。この交差点では対向車は来ないだろう、急に飛び出してくる人などいないだろうと思っているところに「まさか」の出来事が事故に繋がります。「まさか」が現実になり事故が発生したらどのように対処すればよいのでしょうか。

 

事故が発生したら相手に謝ってはいけないと聞いたことがあるでしょうか。謝ると事故の過失を認めたことになるので、決して謝ってはいけないと思い込んでいる方がいます。事故が発生したら警察に連絡する、保険担当者に連絡する、親に連絡する、勤務先に連絡する等の行動は間違っていませんが、電話をする前にその場で本人

が取るべき行動があります。

 

まず取るべき行動はけが人の救護です。けが人がいれば救急車を呼び、近くの病院で手当を受けます。軽いけがと思われても事故の際には相当な力が身体にかかっていますので、診察を受けるようにしましょう。この際けが人を放置して車の移動を優先するとひき逃げの扱いを受けることがあります。

 

次に事故車両の移動です。事故車をそのままに放置しておけば、交通渋滞や2次事故の原因になりますので、安全な場所に移動します。そしてこの段階で警察に連絡します。警察官が現場に来る場合は事故の場所や目印になるものを伝えます。事故の程度により車両が走行できる場合は近くの警察署に来るように言われることもあります。警察はいつどこで誰がどのような事故をしたのか確認しますが、民事不介入ですから互いの賠償は保険会社を通じて行ってくださいと言うでしょう。

 

順序の前後はありますが、次に行なうのが相手の確認です。加害事故、被害事故にかかわらず、相手の氏名、住所、連絡先、勤務先等を確認します。互いの免許証を見ながら確認するのが良いでしょう。さらに相手の車両登録番号、車名、加入保険会社、契約者等を確認しましょう。車検証や保険証券が車内にあれば容易に確認できます。これらは後日保険会社の事故担当者が事故を特定する際に必要な情報になります。

 

続いて事故状況の確認です。事故状況は賠償額や過失割合を決定する上で重要な決め手になりますので、事故状況が加害者、被害者双方が一致した認識が必要です。この認識がずれたまま互いに別れて帰宅しますと、やがて互いが自分に有利な状況を作り出す可能性があります。互いに譲ることがなければ、改めて現場検証が行なわれ、事故処理が長引くことになります。

 

目撃者がいれば確認しておきましょう。例えば信号のある交差点では信号は次々と変わりますので、後続車や目撃者等第3者の意見は大切です。このような目撃者がいたら氏名、住所、連絡先を確認しておきます。その他事故現場で確認するものとしてセンターライン、一時停止の標識、道路幅、現場住所等があります。さらに自車、相手車の修理先が決まっていれば確認しておきましょう。

 

以上の確認したことを保険会社、事故担当者に伝えますが、その場で伝えなくても心配要りません。家に戻って落ち着いてからいつ、どこで、だれと、どのような事故が発生したかを連絡すれば良いのです。事故発生時の対処法はチェックシートにして車検証と一緒に保管するのが良いでしょう。事故の際にはパニック状態で何をすべきか落ち着いて行動することは難しいかもしれませんので、チェックシートを基に一つずつ確認していけば安心です。

 

事故後の対応

 

チェックシートで確認した内容を保険会社に連絡します。事故現場に担当者が駆けつけてくれれば、確認作業を任せることが出来ますが、常に駆けつけてくれるとは限りませんので、自身で対応できるようにしておきましょう。

 

当日事故車両を修理工場に運べなければ、搬送した時点で保険会社に連絡します。後日保険会社の査定員は事故車を確認し、事故状況の確認、修理費用の見積等を行ないます。レッカー車を必要とする場合は保険契約のサービス内容に含まれている場合がありますので、この場合は保険会社を通じてレッカー車の手配をするのが良いでしょう。

 

被害者が入院した場合にはなるべく早くお見舞いに行き、誠意を尽くす必要があります。もし、不幸にも亡くなった場合には当然葬儀に参列します。保険は経済的に賠償しますが、人道的な責任は本人が償わなければなりません。

 

事故をスムーズに解決するために勝手に示談は止めましょう。示談は互いに行なうことは自由ですが、示談内容によっては保険金の支払対象にならない場合があります。双方動いている車両同士では双方に過失が発生します。過失の程度により賠償することになりますので、勝手な判断は大きな自己負担を招くことになります。事故直後はパニックに陥っていますので、つい相手の威圧的言動や自らの過失の大きさから全体過失を認めてしまいがちですが、その場での示談は決して行なわないよう注意しましょう。

 

交通事故の責任

 

交通事故を起こすと事故の内容を保険会社に連絡すれば、他には何もしなくて良いと思っている方がいます。自分は保険料をこれまで事故もなく毎年長年に渡り払い続けているのだから、全て保険会社にお任せである、もしくは何をしたら良いか知らないということでしょうか。

 

事故を起こした加害者には、被害者に対する法律上の責任と道義上の責任があります。法律上の責任には行政上の責任、刑事上の責任、民事上の責任の3 つがあります。行政上の責任とは運転免許証の取消しや免許停止など、一般には行政処分といわれています。この処分は公安委員会が取り扱い、点数によって処分が決まります。

刑事上の責任とは刑罰といわれるもので人身事故の場合、業務上過失致死傷罪に問われます。物損事故の場合は道路交通法に問われます。刑事処分は警察による取調べが行なわれ、検察庁に刑事事件として送検されます。検察官は起訴するか不起訴にするか決定します。不起訴となった場合刑事罰はありません。

 

民事上の責任とは被害者に対する民事上の損害賠償の責任のことで、自賠責保険や自動車保険(対人賠償保険、対物賠償保険)が対象となり、対人賠償として慰謝料、治療費、休業損害等を支払います。対物賠償として修理費用等が支払われます。

 

道義上の責任は、その度合いや範囲が明確になっているものではありませんが、加害者として被害者に誠意を尽くさなければならないという社会人として要求される一般的、常識的な責任です。自分は被害者である、自分はそんなに悪くないという勝手な思い込みは相手に対する心象を悪くするばかりでなく、事故解決が長引くことになります。自己主張にこだわり、事を荒立てることは結果として得することはありません。すでに起きてしまったことは取り返しが付かないので、なるべく早く解決して、この反省を将来に活かし、嫌なことを忘れることも必要でしょう。事故発生時に謝ってはいけないというのは間違いで、相手を気遣うゆとりを持って安全運転に心掛けたいものです。

 

長野日報土曜コラム平成20年4月26日掲載

有限会社テヅカプラニング 手塚英雄

 

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