プロフィール
プロメトリック
試験会場
営業時間
9:00~17:00
定休日 日曜日
年末年始、お盆、連休
information
メールマガジン
長野日報新聞「土曜コラム」に掲載中のコラムです。ぜひお読み下さい。
平成26年
平成27年
平成28年
平成29年
平成30年
令和元年からのコラム
平成31年
17. お金を貯める術
18. 本当に投資信託は良いのか
19. 株式投資はこんなもの
20. もし事故が起きたら
21. 自動車保険料を安くするには
23. 家庭における金銭教育
24. 中途退職者のライフプラン
25. 親から子に伝えたい資産設計
26. FPに相談する
27. FP講座
28. ライフデザイン
平成20年
26 FPに相談する
最近FP(ファイナンシャルプランナー)の名称を見聞きすることが多くなってきました。TVの経済番組のコメンテーターとして出演したり、お金に関する本を書いたり、講演しています。また金融機関や保険、証券、不動産等会社に勤めているFPもいます。FPは資格として認定されていますので、資格を取得された方は肩書きとしてFPを名のり活動されています。
FPとは
FPはどんなことをしてくれる方でしょうか。FPとは「お客様の夢や目
標を実現するために、お金の面から生活設計を立案し、その実現をサ
ポートするのが仕事です。実際の相談ではお客様の夢や希望、資産状
況を詳しくお聞きした上で、資産管理や投資計画、税金対策、リスクマ
ネジメントまでトータルな資産設計を行います。」というところです。
お金に関してなんでも相談できそうですが、決してお金を貸してくれるわけではありません。まして保証
人になってくれるわけでもありません。このような相談には金融機関の融資窓口を紹介してくれるでしょう。
FPは将来のお金がどのように変化するか、その場合どうしたらよいかを相談できると思ったほうが良いで
しょう。
FPになるには
FP資格には現在NPO法人日本FP協会認定の国内ライセンスであるAFP(アフィリエイテッドファイナ
ンシャルプランナー®)と国際ライセンスのCFP(サーティファイドファイナンシャルプランナー®)がありま
す。国際ライセンスのCFPが上級資格になります。
まずAFPに認定されるには(1)FP 基礎(2)金融資産運用設計(3)不動産運用設計(4)ライフプランニ
ング・リタイアメントプランニング(5)リスクと保険(6)タックスプランニング(7)相続・事業承継設計(8)提案
書の作成等の研修を行い、AFP認定試験に合格します。
次にCFP認定者になるにはAFPに認定された後CFP認定資格試験6課目合格して、エントリー研修
を受講後CFP認定者になります。CFP試験は各課目2時間で1日3課目なので、2週にわたりタフな受験
になります。6課目を1度で合格する方は5%未満です。
国家資格に認定されているファイナンシャル・プランニング技能士は社団法人金融財政事情研究会が
試験を実施しています。資格種類は1,2,3級があり、2級と日本FP協会のAFP、1 級とCFPが同等とみな
されています。
試験科目はAライフプランニングと資金計画Bリスク管理C金融資産運用DタックスプランニングE不動
産F相続・事業承継の6 課目であり、学科と実技に分けられます。学科は知識問題、実技はケーススタデ
ィ問題で双方に合格すると資格認定者になります。
日本FP協会のAFP、CFPには資格更新制度があり一定期間内に継続研修を
受け、資格に応じた単位を取得することになっています。FPはこのような勉強をし
て資格を取得していますので、相談できる内容が見えてきたのではないでしょうか。
FPを探す
2008年10月現在日本FP協会によればCFP15,838名AFP135,651名が認定され、15万人を超えています。日本FP協会に認定されているFPは技能士にも重複登録されている方がいますが、さらに技能士単独
のFPを合わせると相当数のFPがいることになります。
日本FP協会のホームページ(http://www.jafp.or.jp/)の中にはCFP認定者検索システムがあります。
これにより身近なFP、自分に適したFPを探すことが出来ます。
FPも多様で独立系FPと企業系FPに分けられます。日本FP協会検索システムには独立系FPがほとんどと思われます。また、FPであれば自分の課題が解消され、同様のサービスが受けられるかといえばそうとは言えません。一通りの知識はありますが、具体的なテーマであれば経験により左右されます。全国からFPを探さなくとも身近に隠れた素晴しいFPがいます。最近ではホームページを持っているFPがずいぶん増えてきましたので、身近なFPを探してください。
FPに相談できること
FPは守備範囲が広いが税理士や労務士等他の士業と異なり独占的に行なえる業務はありません。行政に対する手続きの代理や個別の法的判断は他の士業に委ねることになります。それではFPは何が出来るかというと、お客様のライフプランに基づいた目標実現のための生活設計と実行支援になります。
具体的には「保険の見直しをしたい」という要望に対してお客様の現在の収入支出、貯蓄残高を聞きながら、養育計画、支出計画に基づき必要保障額を算定します。加入している社会保険から遺族年金、傷病手当金等の有無を確認し、さらに勤務先における福利厚生制度を考慮しながら必要保障額に沿った保険設計を行ないます。
また「養育費準備をしたい」ということであれば、子供の養育計画に沿っていつまでにどのくらい貯蓄すればよいかを教えてくれるでしょう。その際の貯蓄方法として財形貯蓄、こども保険、または投資を絡めた貯蓄等の指導をしてくれるでしょう。
さらに、「老後の生活設計は」「住宅取得資金をどのようにするか」「金融資産設計の方法」「親から贈与された」「リストラにより中途退職した」「賃貸住宅を建てようか」「所有している土地の活用法」等相談テーマを挙げたらきりがありません。
これらは私たちの日常生活の中でよく出くわすことでしょう。自分でいくつもの書籍を買い込んだり、身近な経験者の話を聞いたりしながら、勘と度胸とともに最後に営業担当者に判断を委ねてきたかもしれません。経験者といっても正確には自分とは境遇や環境、時代が異なります。営業担当者では売り手に相当するので利害が対立するでしょう。よって、必ずしも満足できる答えが得られるとは限りません。結果としてもったいないことをした、損をしたと後悔が残るかもしれません。
FPに相談するタイミングとしては人生の節目が有効です。
社会人になる、結婚する、子供が生まれる、住宅を取得する、中途退職する、定年退職を迎える等になります。これらは今までと違う未知の世界に足を踏み込むわけですから大きなリスクが伴います。これまでと同じつもりでいると想定外の出来事が発生します。上手に乗り切るために専門家に相談することは有効です。
FPに相談するということは自分の置かれている立場でトータルのバランスを考えながら、対策の提案と実行支援が得られるということです。これは自分にとって偏った判断が避けられるとともに時間とお金の節約になります。
営業系FPに相談する
FPはそもそも生命保険販売を論理的に勧められるようにするために体系付けられたと言われています。
確かに保険募集人にはFP資格を保有している方が多くいます。最近では銀行、証券会社、不動産、住宅メーカーにも多くのFPがいます。
このようなFPは無料相談を行ないながら、結果としてローンや金融商品、土地、建物等の自社の商品、サービス提供に結び付けます。抱える課題の解決策として現在保有している商品を見直したり、新たに購入を勧めたりすることになりますが、自分自身の本来の思いや優先順位が歪められるかもしれません。
万一というリスクに焦点を当てると保険ニーズが高まりますが、万一の際に保険はお金で支払われるので、リスクを取りながら投資すれば万一の出来事にも対処できると言われると金融商品ニーズに変化します。マイホームは一生に一度の買い物であり100 年住めるようにしたほうが良いと言われれば、自分の中で優先順位が変更されマイホームに投資する金額は多くなります。
ライフプランが明確な状態で商品、サービスの選択における相談では有効ですが、何でも良いから自分に適した提案を求めると結果としてバランスが崩れ、後悔が残るかもしれません。
相談料はどのくらい
営業系FPでは自社商品やサービスを提供の導入に相談が位置付けられますので、基本的に相談料は無料になります。一方独立系FPは相談を受けること事態が業務になりますので、一般的に費用が発生します。多くのFPは時間制で費用を決めていますが、1 時間当たり5,000 円から20,000 円と差があります。
また「保険」「住宅」「投資」などとテーマごとにパックにして相談時間は関係なく費用を決めているFPもいます。他には初回相談を無料にして、お客様の理解と相談内容によって個別に見積りを提示するFPもいます。
お客様が投資をしたいといっても、よくよく聞いたら投資で儲かったら住宅ローンの返済に充てるということでは、投資よりライフプランの見直しから実行した方が良い場合があります。どちらにしても相談する前に費用金額を確認しておくのが良いでしょう。
最後は自己責任
FPに相談すると1つの答えが断定的に下されることは少ないかもしれません。ケース1ではAを選択しケース2 ではBを選択するとなるでしょう。将来は不確実で想定外の出来事に満ちていますので、断定的な判断は難しくなります。
FPはお客様が将来遭遇されるだろうと思われる出来事を基に広い視野にたってトータルバランスから対応策を考えます。しかし、将来の出来事はお客様自身や取り巻く環境の変化により変化します。一つのことを実現しようとしたとき、他との関連を考える場合FPの意見は有効ですが、思いや優先順位は自分自身に求められます。
対策を進めるうえでFPは実行支援を行ないますが、対策後の結果は自分自身で責任を取らなければなりませんので、本当に何をしたいのか考え、判断していただきたいところです。FPに相談すると現状が整理され将来やるべきことが見えてきますので、お金に振り回されない生活が実現できるでしょう。
長野日報土曜コラム平成20年10月25日掲載
有限会社テヅカプラニング 手塚英雄
有限会社テヅカプラニング 〒396-0013 長野県伊那市下新田3110-4 TEL0265-72-1846 FAX0265-74-7722
Copyright(C) Tezuka Planning Corporation. All Rights Reserved