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21 自動車保険料を安くするには

自動車維持費が高騰

 

ガソリン税の暫定税率が復活してレギュラーガソリンが160 円/ℓを超えました。これから行楽に出かけるには良い季節なのに燃料代が気になり遠出が躊躇されます。また5 月は自動車税の納入時期でもありますので、自動車にかかる出費が重なります。そのせいか最近スポーツカーの売れ行きが良くないと聞きます。昨年12月に発売された日産GT-Rを町で見かけることもありません。

 

都会の若者は自動車の所有にはこだわらなくなり、所有していれば駐車場代、車検代、ガソリン代、高速代等維持費がかかることもあり、自動車離れが進行しています。地方では自動車は生活必需品であるので、ガソリン代が今後ますます上昇したら燃費の良い自動車に替えていくしかありません。

 

自動車に乗っていれば、これまで事故を起こしたことのない方でも事故の危険性は感じていることでしょう。長い渋滞の先に事故車両があれば、ケガ人がいるのかなと思うと伴に改めて事故に気をつけようと思うでしょう。自動車保険の更新の時には昨年1 年間無事故で過ごせましたので、今年も無事でありますようにとお守り代のように保険料を支払うかもしれません。保険料が高ければその分ご利益があると考えている方はいませんか。

 

給付・反対給付の原則

 

給付・反対給付の原則とは、保険契約者が支払う保険料と、保険事故発生の際に支払われる保険金の数学的期待値が等しいことを示す原則で、レクシスの法則とも言われます。P=wZ(Pは保険料、Zは保険金、wは事故発生の確率)の式で示され、事故発生の確率が高いほど、保険料が高くなります。

 

この原則を自動車保険に当てはめてみますと、運転者の年齢が低いほうが保険料は高く、高級車のほうが保険料は高く、レジャーで使用するより業務使用のほうが保険料が高いということになります。数学的期待値を将来発生するかもしれない「リスク」と言えば、リスクが大きければ保険料が高くなり、リスクが小さければ保険料が低くなるということです。

 

原則とか法則というと何やら難しい仕組のように思えますが、中身が分かれば大したことではありません。

この原則に基づいて必要なリスクと不要なリスクに応じて保険設計を行なえば、保険料が安くなるかもしれません。

 

純保険料は同じ

 

自動車保険料を安くするといって思い浮かぶのは通販ダイレクトによる自動車保険でしょうか。TV、ラジオ、新聞、ネットを通じて毎日CM が流れているので、見積を取られた方もいるでしょう。通販ダイレクトは保険募集に人を介さず行なわれますので、その分経費が削減されますが、一方相当の広告宣伝費がかかっていると思われます。

 

保険料の内訳は保険金等を支払う純保険料と保険事業を維持する付加保険料に分けられますが、国内の事故率は各社同じデータに基づきますので純保険料は同じになります。通販ダイレクトと募集人を介する保険の違いが付加保険料の差となります。

 

自動車保険の場合は保険料が安ければ良いと思われていません。事故の際、安心して相談できる人が近くにいるという点が通販ダイレクトとの違いでしょう。最近の通販ダイレクトのCMで事故対応時の満足度を強調するのは、そこを消費者が弱みと認識している現れでしょうか。

 

リスクに併せて補償を選択

 

自動車保険料を安くするにはリスクに応じて補償を選択すれば、達成できるかもしれません。(現状が必要なリスクをカバーしていなければ高くなるかもしれません。)自動車事故のリスクといえば対人賠償、対物賠償、人身傷害、搭乗者傷害、車両損害等は契約者自身が選択します。対人賠償額は無制限の方が多いと思われますが、これを2 億円、1億円さらに5,000 万円と減額すれば保険料は安くなるでしょう。

 

しかし、必要な補償を減額したため万一の事故の際にカバー出来なければ、補償額を上回った部分は自己負担になります。対人、対物等賠償保険金は相手に支払うものですので、リスクのコントロールは難しいと思われます。よってある程度の余裕はみておきたいところです。

 

一方人身傷害、搭乗者傷害等はご自身が直接被る損失をカバーすることになります。この部分は健康保険、生命保険と重なる部分ですので、必要に応じて見直しが可能になります。車両損害は事故の際に現状復帰するのか、修理費用が自己負担出来るかによりリスクが変わってきます。そう言われても万一に備える補償を多分そんな事故は起きないだろうと思い削減するには勇気が必要です。リスクを過小評価すると保険の本来の意味が無くなってしまうかもしれません。

 

自動車保険を引き受ける保険会社から見ると、誰がどのように使用するかもリスクと捉え保険料に組み込まれています。運転される方の年齢、本人だけか他人も運転するのか、免許証の種類、使用目的、その他車両の装備によりリスクが異なりますので、保険料に差が出てきます。これらのリスクは属人的要因ですから、知っているか知らないかで保険料に違いが出てきます。

 

保険を使えば保険料は上がる

 

事故が発生すれば保険で対応するのが当たり前と思われているでしょうか。事故の際に保険金が支払われると、翌年の保険料が一般的には上昇します。自動車保険はノンフリート等級割引制度により、保険金が支払われた事故があれば1保険事故につき翌年は3等級下がり、保険事故がなければ1等級上がるという制度があります。

 

事故が発生した際の等級によりますが、少額の損害額ならば自己負担して保険を使用しないという選択をした方が結果として負担額が少なくなることがあります。せっかく保険に加入しているのに保険を使用しないのはもったいないような気がしますが、使用することで翌年の保険料が上がりますので、どちらのほうが負担が少ないか検討を要するところです。

 

はきだし車両

 

地方で生活するには自動車の数は運転者の数と等しくなります。結婚したり、子供が免許を取得するようになれば車両の数が増えます。自動車保険契約には既存の契約に加えて新たに保険契約をする場合、割引が適用される複数所有新規契約があります。この制度を使えば単独新規で契約するより20%~30%保険料を割り引くことが出来ます。ただし、現契約がノンフリート等級11 等級以上であること、新規車両が自家用車であること、記名被保険者と車両所有者に一定の要件を満たすことが必要です。

 

子供が初めて運転するのは親としては心配でなるべく厚い補償に入って欲しいものですが、18 歳以上の全年齢で新規加入すれば30%割増となります。車両保険を含めると3 年間の保険料が車両価格と同等になる場合もあります。掛捨ての年間自動車保険料が何十万円になるということです。

 

そこで先ほどの複数所有新規契約を使用すれば相当安くすることが出来ます。さらに裏技に思われますが、親の保険契約に子供が運転する車両を入れ替えます。そして親の車両を複数所有新規契約にします。この親の保険契約からはきだされた車両をはきだし車両と呼びます。こうすることにより親の車両は複数所有新規契約で30%割引になり、子供の車両は親の等級(11 等級以上)を引き継ぐことが出来ます。

 

子の年齢による高いリスクとノンフリート等級が進んだ高い割引率を組合せ、親の年齢による低いリスクとノンフリート等級が進んでいない低い割引率を組み合わせることにより、トータルでリスクの低減、保険料の削減が可能になります。

 

商品付帯サービスの活用

 

最近の自動車保険契約には様々な付帯サービスがついています。事故でなくても故障で走行不能になった場合には無料でバッテリー上がり、ガス欠、タイヤパンク交換、鍵開け等のサービスを受けることが出来ます。また事故の際に自力走行が出来なくなった場合にはレッカーで登録修理工場等にけん引、搬送されるサービスがあります。

 

しかしこのような付帯サービスは保険会社の事故受付ダイヤルに連絡して受けられるサービスですので、自らレッカーを手配してその費用を保険で賄うことは出来ないとされています。事故発生時はパニックになってそこまで気が回らない可能性がありますが、無料サービスが活用できれば結果として自己負担額を抑えることになります。

 

安全運転励行

 

自動車保険の年齢リスクは若者の方が高く設定されていますが、事故の発生件数は高齢者による事故のほうがはるかに上回っています。また時間帯別にみますと朝夕の通勤途上の事故が多くの割合を占めています。遅刻をしないように急いで会社に向かう時、疲れて帰宅するときなどが事故に繋がるのでしょう。

 

自動車教習所で学んだように、この交差点から自動車は出てこないだろうと思うのではなく、出てくるかもしれないと思うと運転は慎重になります。

自動車事故は経済的な負担だけではなく、様々な損失を引き起こします。そして心の傷となりいつまでも自身を苦しめることになりますので、安全運転に心掛け互いに気をつけましょう。

 

長野日報土曜コラム平成20年5月24日掲載

有限会社テヅカプラニング 手塚英雄

 

 

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