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長野日報新聞「土曜コラム」に掲載中のコラムです。ぜひお読み下さい。

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企業年金制度の破綻

 

老後の生活資金の支えとして公的年金、退職金、企業年金があげられます。公的年金は年金加入記録漏れや年金不払い等が報道されてから年金定期便等が発行され、自分の年金がいつからどのくらい支給されるか関心が高まっています。

 

退職金は退職時に一時金で、企業年金は退職後分割して受け取ることになります。賞与は決算期の業績に応じて支給額が増減しますが、退職金や企業年金は給与の後払いとされますので、企業業績に影響されず決められた金額が支給されます。

 

これまでの企業年金は主に大企業には厚生年金基金、中小企業には適格退職年金がありました。昭和40 年前後導入された制度で、将来受け取れる年金額が確定している確定給付型の企業年金でした。

 

この制度は当時の高金利を背景に5%を越える運用利回りで将来の年金額を約束していました。

平成の時代に入りバブルが崩壊してから現在の低金利が続いています。保証する金利と実際に運用できる金利差により銀行や保険会社が破綻しました。

 

企業年金も同様で金利差から来る差損は企業負担になります。この制度には受給権保護の未整備もあり、適格退職年金は平成14 年から新規加入が認められなくなりました。企業業績低迷、運用金利低下、企業年金債務増加というトリプルパンチをかわす手段として確定拠出年金が導入されました。

 

確定拠出年金

 

確定拠出年金は名前の通り毎回の掛金は一定であり、将来受け取れる年金が不確定というタイプになります。平成13年から施行が始まりましたが、導入にあたりこれまでの確定給付年金の反省がありました。

 

運用環境が低迷で運用利回りが低下しているため、利差損の発生を防止し、退職給付費用を軽減・固定化できる。

新会計基準により積立不足が顕在化するため、退職給付債務を軽減・回避したい。退職給付引当金の無税引当てができなくなったため、有税引き当て部分を圧縮したいという理由から導入されることになりました。これをみると従業員の希望というより、企業論理が優先された制度と思われます。

 

この制度には60 歳未満のサラリーマンを対象とする「企業型年金」と60 歳未満の自営業者や企業年金のない企業に勤める従業員を対象とする「個人型年金」があります。公務員や専業主婦は加入できません。

 

企業型年金は労使の合意に基づき規約が作成され、厚生労働大臣の認可を受けます。現在掛金は全額企業が負担し、他に企業年金がなければ月額4.6 万円を上限にしています。従業員は金融機関など運用管理機関の用意したいくつかのファンドに分配指示をして運用されます。

 

個人型年金は金融機関など運用管理機関を指定して国民年金基金連合会に申込みます。掛金は全額自己負担でサラリーマンでは月額1.8万円、自営業者では国民年金基金と合わせて月額6.8万円が上限となります。

 

運用管理機関はリスク・リターンの異なる3以上のファンドを加入者に提示することになります。提示される商品は株式、公社債、投資信託、預貯金等であり、そのうちひとつは元本確保型商品でなければならないとされています。

 

給付は60 歳まで10 年以上掛け続けた者は、60 歳から受けられます。この制度には転職・離職した場合、自分の年金資産を移管できる特徴があります。言い換えれば60歳前に離職・転職した場合にその時点では給付は基本的に受けられません。

 

目的は老後の生活資金に活用することなので、離職・転職時の生活保障には充てられないということです。女性の場合結婚退職して専業主婦になると個人型年金にも加入できませんので、運用の指示を60歳まで継続することになります。

 

リスクの転嫁

 

世の中が変わったから、経済環境が変わったから、企業は継続して存続していくためには個人も変わらなければならないということでしょう。これまで終身雇用、年功序列をベースに従業員と企業の関係が成立していましたが、確定拠出年金により運用の結果で従業員の老後生活が左右されることになったのです。

 

運用がうまくいった者は豊かな老後生活ができ、うまくいかなかった者は質素な老後生活が待っているということです。確定給付であれば受け取れる金額がはっきりしていますので、生活設計も立てやすいが、確定

拠出ではさほど充てに出来ないということになります。

 

企業が従業員の退職後の生活まで面倒をみてくれた時代から、自己責任・自助努力を求められる時代になりました。金利変動のリスクが企業から従業員に転嫁されたことになります。最近では従業員の雇用自体が

企業の業績の調整弁になってきました。

 

かつて企業において上司は兄や親のような存在で、仕事に限らず個人的な相談相手になっていましたが、今や仕事だけの付き合いで時にはライバルの存在になっているのかもしれません。何も心配せずに仕事だけを精一杯すればよい時代は、従業員は企業を頼りに生きていけばよかったといえます。

 

これからは自分でリスクを認識して対処しなければなりません。純粋無垢な従業員にこんな負担を負わせるのは酷な出来事のように思われます。しかし、世の中は常に変化することを知って慣れておかなければ、現実に身に降りかかった際パニックに陥るでしょう。

 

確定拠出年金が導入されると定期的に自分の運用結果を認識することになります。運用結果は全て自分に帰属します。当初の目論見より少ないからといって誰かに文句は言えません。まして損失を補填してくれる他人はいません。自分で低運用の元本確保に甘んじるか、リスクを認識して高いリターンを狙うかの選択が求められます。

 

運用など面倒くさいことは行ないたくないかもしれませんが、リスクに対処する術はいろんな場面で役に立つでしょう。新たな環境の下で自分が変わるチャンスかもしれません。

 

加入者教育

 

リスクに対処するには自己責任の下、誰にも文句が言えずにただ結果を黙って受け入れることではありません。キチンと情報公開がなされはじめて自己責任が果たせます。

 

確定拠出年金の導入当初は制度の仕組みとともに選定されたファンドの特徴も説明されたでしょう。実はその後の金融教育が大切であり、制度開始後の経験を下にどのようなリスクに応じてファンドを切り替えていくかが重要です。

 

その後のフォローがなければ渡されたお金を持ってプロの投資家と同じテーブルでルーレットを行なうようなものです。初めは面白がって色々とチャレンジしてみますが、元本を大きく下回るとリスク商品をやがて敬遠し、元本確保型に集中することになるでしょう。せっかくリスクと向き合えるチャンスが自分は運が悪いと卑下したり、会社は従業員を見捨てたと後悔と不信感だけが残ります。

 

企業で確定拠出年金を導入するということは、従業員に金融教育を実施することになります。これまで学生時代にはほとんど勉強する機会がなかったお金の勉強を自分の年金を通じて勉強できるのです。お金の勉強は確定拠出年金ファンドの選定に止まらず、保有している金融資産、さらに不動産を含めた資産管理に及ぶでしょう。

 

入ってくるお金があれば出て行くお金があります。住宅、養育、老後とお金がかかることは一生続きます。企業でどこまで面倒をみるかは企業毎異なるでしょうが、従業員が経済的に独立した感覚を持つには企業および金融機関でもう少し丁寧な金融教育が必要でしょう。

 

長野日報土曜コラム平成21年10月24日掲載

有限会社テヅカプラニング 手塚英雄

 

 

38 老後の生活は株価次第

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