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長野日報新聞「土曜コラム」に掲載中のコラムです。ぜひお読み下さい。

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平穏な日々

あと一月もすれば全国各地から桜の便りが届くだろう。冬の間草木は葉を落とし静かに眠っていたが、桜の開花と同時に眠りから覚め、野山は新緑に変わっていく。

毎年繰り返されることだが、冬が厳しければ厳しいほど春の暖かい陽射しに喜びを感ずる。また家の前の通学路に大きなランドセルを背負った子供たちが行き交うようになれば、春の陽気とともに元気になる。身近な自然は季節が変わるごとに私たちを楽しませてくれる。

 

自然と同様に何気ない普段の生活に幸せを感じることがある。庭先の小さな菜園で採れた野菜を味わい、道端の雑草の花を可愛らしく思い、鳥のさえずりが美しい調べに聞こえる。

いつも決まった時間に目を覚まし、家族と共に朝食をとり、天気が良ければ散歩に出かけ近所の人と言葉を交わし、夕方にはテレビでニュースを見ながら世間の一日を振り返る。

 

世の中では色んな出来事があり、大統領による発言により将来が予測不可能になり、現状維持のため物騒な事件が発生しているが、今のところ我家では大きなトラブルは発生していない。不謹慎であるが他人の不幸から相対的に幸せを感ずる。

退職すると今まであまり関わらなかった地域活動に参加する機会が多くなる。現役時代に比べ時間はたっぷりあるので、これまで疎かにしていた分を取り戻したい。

 

地域の自治会に参加し会議の合間に話されるのは、どこの誰が亡くなった、あそこで家を建てる人はどこから来てどこに勤めている、最近姿が見えないと思ったらしばらく入院していたなどの話題が飛び交う。身近に起きた出来事を情報交換し、地域の仲間と親交を深めていく。

 

平穏無事な毎日に幸せを感じることは大切であるが、平凡であり単調である。慣れてしまえば不足はないが、これからもずっとこんな生活だけでは少々物足りない。

 

年寄りの手習い

 

65歳以上の高齢者の割合が高まっているが、元気な高齢者は数多い。桜前線を追いかけ南から北へ全国縦断し、国内の世界遺産、ドラマの舞台となった地域、旬のグルメを求めた地域めぐりなどに出かけるのは高齢者ばかりである。車の助手席に女房を乗せて出かければ、女房孝行と気分転換が同時に図れる。

 

若いときは時間とお金がなく諦めていた夢を実現させる人もいる。かつてはオートバイの集団走行といえば暴走族が代表であったが、最近のオートバイ集団は高齢者である。交通ルールを守りながら趣味のオートバイで仲間と各地に出かけるのは爽快である。

健康維持を目的に登山、ゴルフ、マラソン、テニスなど運動を趣味にする人もいる。そこで新たな仲間ができれば二重の喜びである。

 

高齢者はPCが苦手と思われているが、誤った先入観かもしれない。ブログに旅先や孫の写真を載せ、ネットを通じた交流を楽しんでいる人もいる。さらにPCを通じてネット証券口座を開設し株取引を行う人もいる。時間があるので日々の値動きもチェックしやすい。

定年退職すればこれまで会社を通じた友人はほとんどいなくなる。そこで一人でもまた仲間と一緒に出来る趣味は大切である。

 

新しいものに取り組むには勇気がいる。失敗したらとか今更、いい年をしてなどと不安や勝手な思い込みが新たな行動の邪魔になる。さらに面倒くさいと感じれば一歩踏み出すことは難しくなる。

新たな趣味は新たな友人と出会う機会となる。また今まで使っていなかった脳を活性化し、夢中になれば若返りとともに新たな幸せを感じられる。若者よりはるかに行動的であるように思える。

 

レジリエンス(逆境力)

 

元気で活発な高齢者は目立ちやすいが、家に閉じこもり他人とほとんど交流しない高齢者もいるだろう。高齢者の中には常に穏やかで物腰が柔らかく笑顔の人もいれば、頑固で他人の声に耳を貸さず眉間にしわを寄せている人もいる。どちらが望ましいかといったら穏やかで物腰が柔らかく笑顔の人である。

 

他人の声に耳を貸さず自分の意見だけを言い、譲ることをしない人を頑固おやじということもある。頑固おやじというとどこか芯が通っていて一貫した考えの持ち主のように聞こえるが、このような人が閉じこもりがちになるかもしれない。

一般に自分の主観に拘り、閉じた世界で生きている場合が多い。相手の言葉を理解しようとしないので、コミュニケーションが取れない状況が生まれる。それは根拠のない先入観に囚われている場合が多い。

 

年齢、資産、勤務先、素性など属人的要素で判断し、本人並びに言葉の意味を理解しようとしない傾向がある。

このような人は一見強そうに見えるが、逆境に弱く折れやすい一面を持つ。逆境には病や事故災害、家族の死などがあるが、ショックが大きければ大きいほど立ち直りに相当の時間がかかることもある。

逆境とまではいかなくても新しい物や事に対して強い抵抗を示す。伝統や昔ながらの習慣と言えば聞こえは良いが、ただ新しい物や事に脅えてるだけかもしれない。

 

レジリエンスとはプレッシャーの下で落ち着きを保つ感情調整力、自分の衝動をコントロールする衝動調整力、未来を比較的明るいものとして捉える楽観力、自分の問題の原因を正確に特定できる原因分析力、他者の心理的、感情的状態を示す手がかりをどれだけ上手く読み取ることが出来るかの共感力、これから起きるであろう問題を解決できるという信念と成功に導く能力への確信である自己効力感、働きかける能力のリーチアウト力という7つの能力で構成されている。単に打たれ強い、辛抱強いというよりは前向きで、積極的でポジティブな思考である。

 

物腰の柔らかい人はレジリエンスが高く逆境に強い人といえるだろう。これまで経験した良いことも悪いことも自分の糧として現在に至っている。苦しみを乗り越え他人に優しく、自分も楽しく毎日を過ごしているようだ。

 

死ぬ間際に残した後悔の言葉

 

看護師が患者から聞いた後悔の言葉は「夢をかなえられなかったこと」「行きたい場所に旅行しなかったこと」「趣味に時間を割かなかったこと」「他人に優しくしなかったこと」「感情に振り回された一生を過ごしたこと」「愛する人に『ありがとう』と伝えなかったこと」などである。

 

これらの言葉はレジリエンスが低い人の言葉のようだ。これまで先入観に囚われ行動が起こせなかった結果かもしれない。死が近づき初めて素直な気持ちで本音を語ったようだ。

何か新しいことを始めるのに遅すぎることはない、行動せずに後悔することはあっても、行動したことに後悔することはほとんどないとはよく言われる。。

 

平穏な日々の生活に満足し幸せを感ずることは大切だが、まだまだやり残したことはたくさんあるかもしれない。やり残したことを思い出しリストアップしてひとつずつ実行していきたい。おそらくこの作業は死ぬまで続くだろう。そうすれば死ぬ間際に残す言葉は後悔ではなく感謝の言葉になると思われる。

 

年をとり白髪になり髪が抜け、身体が多少縮もうが、シワやシミが増えようが、また体力では若い人に負けようが、充実した人生が送ればいつまでも笑顔が素敵な高齢者でいられると思う。

 

長野日報土曜コラム 平成29年2月25日掲載

有限会社テヅカプラニング 手塚英雄

 

126 穏やかだけではつまらない

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