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87 子は親の鏡

医者の子は医者になる

 

中学、高校と同じ学校の同級生が地元で歯科医師を営んでいる。よくあいつが歯科医師になれたなとかつて同窓会で話題になった。進学校でもなく成績が中位であったが歯学部に入学した。親の力がそうさせたと誰もが思っていた。

 

実は彼の親も歯科医師でありその親も歯科医師である。3代続いて歯科医師であるが、このようなことは決して珍しいことではない。

 

親と同じ職業に就く子は結構多い。芸能界で働く親の子が芸能界の仕事に就く、スポーツ界、政治家、実業家等業種を問わずよくある話である。

 

かつて夫婦で医師をしていて3人の子供が医師になった親に話を聞く機会があった。夫婦は子供に医師になるように勧めたことは一度もないと言っていた。長男は大学では法学部に進んだ。卒業後法科大学院に通い弁護士を目指していた。何度かチャレンジしたが結果が得られず、医学部に入学し直し現在医師として活躍している。

 

親としてはじめから医学部を目指すように言わなかったのは、自分の仕事は子供自身に決めさせたかったとからである。進路で悩んでいたときに医師とはどんな仕事でどんな使命感を持ってやっているかを話したという。

 

多少回り道をしたかもしれないが、決して無駄ではない経験をしたと思われる。

政治の世界にも現在2世議員は相当数いる。長期間に渡り政権の座にあった自民党に多く、民主党はそのことを批判したことがあった。志を高く地盤も看板もなく当選した我々に期待して欲しいといって政権奪取を成し遂げた。

 

どの業界や仕事でも親が子に継がせたいと強く思い実践させるか、子が自ら継ぎたいと考えるかはともかく親のあとを継いでいる子は確かに数多くいる。

 

遺伝の法則

 

子は父親の遺伝子と母親の遺伝子の双方を受け継いでいる。遺伝子が存在する染色体の23組目が性別を決定している。染色体がXY の組合せならば男性、XX の組合せならば女性である。

 

親から受け継いだ遺伝子を子は持っているので、当然親子は似ているところがある。2人の姿を見ると誰が見てもすぐに親子と判断できることがある。

 

身体的特徴として現れやすいのが鼻の高さ、顔の輪郭、耳の形、頭髪などである。他人から見て似ていると判断するのはおそらく顔だろう。目、鼻、口、輪郭などのバランスから似ているかどうかを判断している。

 

病気も遺伝によって子に引き継がれる。親がガンになっていれば、子もガンになる可能性は高い。父親母親共にガン家系であればガンになる可能性はますます高くなる。遺伝子研究が進み、ガンの遺伝子が特定されればガンになった際の治療やガンにならない体質に改善できるかもしれない。

 

一方気質、知力、体力等は身体的特徴に比べ遺伝子以外の影響を受けるので、一概に遺伝だけでは決定されることはないと言われている。

 

しかし、親が高学歴では子も高学歴になり、親がスポーツ選手であれば子もスポーツ選手になっているケースが多い。これは単純に遺伝によるものではなく、育った環境により小さいうちから集中力や忍耐力が養われたり、スポーツに関わる環境が整っていたためと思われる。

 

遺伝には優性と劣性があり、優性遺伝子が子の身体的特徴に影響する。劣性で隠れていた特徴が孫に現れることがある。いわゆる隔世遺伝である。父親の頭髪が薄くなくても祖父が薄ければ、孫に現れることがある。

 

また娘は父親に似て息子は母親に似るといわれている。思春期の娘にしてみればいい迷惑かもしれない。思春期になれば自立心が芽生え親と距離を置こうとする。異性である父親に対してはその傾向が顕著に現れる。そんな父親に自分の容姿が似ていればショックは大きい。

 

父親の染色体X と母親の染色体X の組合せで娘が生まれる。父親のX のほうが優性であれば父親の特徴は現れやすいが、必ずしもそうとばかりは言えないだろう。母親に似た娘もいれば、父親に似た息子もいる。

 

 

子は親に似る

 

離婚したことのある親の子は離婚をするといわれている。またDV(ドメスティックバイオレンス)を受けた子は自分の子にDV をする習性があるかもしれない。

 

これらは遺伝によるものではないが、親が離婚していれば離婚に対するハードルを低く感じるだろう。

自分の言うことを聞かない子に接する場合もつい手が先に出てしまうのかもしれない。良し悪しはともかく子にすれば親は人生の師である。親の行動はそのまま子にコピーされる場合がある。

 

遺伝する要素に身体的特徴ばかりでなく気質や体質もあるだろう。遺伝子レベルで確認されていないが、親が酒飲みであれば子も酒が強くなる。親がギャンブル好きであれば子もギャンブルが好きになる可能性は高い。

 

遺伝子に性格や気質、嗜好が組み込まれていたとしても、その後の環境、経験、教育により変えることは可能である。

 

親が自分の親の老後の面倒や介護をすれば、子は自分の老後を支えてくれるかもしれない。親の面倒をみずに自分の老後を支えてもらおうと考えるのは無理がある。

 

遺伝と環境が重なり子の将来に影響を与える。子は親の生き方を真似て生活設計を立てることになる。

それはお金に関連する考え方、働き方、貯め方、殖やし方、使い方等全てに影響する。

 

職業選択は親のあとを継ぐというケースが多く見受けられるが、お金の勉強は学校でも家庭でも教わることはほとんどない。個人の衝動や本能に任せてお金を使っていれば貯まることはなく、お金に振り回されることになる。

 

消費行動は基本的に性格や気質など本能に基づく欲求から現れる。欲求を高い金額のもので満たそうとすればお金はいくらあっても足りなくなる。欲求が現れた際に代替物や抑制、機会損失などに気を配ることができれば、お金の使い方に変化が生じる。

 

親自身が意識して行動すれば、すぐに変化は家計に現れるだろう。やがてその影響は子の生活設計に現れる。一般に学業進路、就職、結婚、住宅、退職、老後、相続等子が分岐点に立ったときには親を参考にする。

 

親の現在の行動を子は30年後に自分が同じ立場になったとき、同様の行動をとると思われる。子の将来を明るく豊かにと願うならば、現在自身の生活を改善することが子の将来の指標にすることが出来ると思う。

 

親子について諺がいくつもあり、これらをみると、「親の背を見て子は育つ」「親の光は七光」「親の因果が子に報う」「親の心、子知らず」「血は水よりも濃い」「三つ子の魂百まで」「親が親なら子も子」「トンビが鷹を生む」などがある。

 

昔からの言い伝えは親の生き方は子に伝えられていくことを教えてくれる。親は親、子は子であり30年近く時代のギャップがあるが、遺伝子伝達の長い歴史からみれば短い時間差でしかない。親の今の生き方考え方が子にも影響すると思うと、我が子の視線がやけに気になる。

 

長野日報土曜コラム平成25年11月23日掲載

有限会社テヅカプラニング 手塚英雄

 

 

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