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44 金融スキルで免疫力向上

不得意課目は金融資産運用

 

FP講座にはライフプランニングと資金計画、リスク管理、金融資産運用、タックスプランニング、不動産、相続・事業承継と6 科目があり、受験対策も含め全14 回で講座が行なわれている。FP講座は私たちの生活に欠かせないお金、資産に関連した内容なので、初めての人でも比較的受け入れやすい。

 

これまでに18 歳から76 歳の方が400 人ほど受講し、前回の試験では現役高校生がFP3級に一発合格を果たしている。受講した人が口を揃えて言うことは、6科目の中で金融資産運用が最も難しいである。

 

金融資産運用はマーケットの理解に始まり預貯金、投資信託、債券、株式、外貨建商品、デリバティブと金融商品理解が続き、ポートフォリオ、セーフティネットや金融商品の税金など金融商品に関わる知識に及ぶ。預貯金は日常生活で馴染みがあるが、他の金融商品はほとんど経験がないのが受講者の声である。

 

日常金融機関といえば銀行、郵便局のことであり、証券会社に行ったことのある人はほとんどいない。

保険募集人による時々の訪問はあっても、証券会社の人が家に来ることはほとんどない。最近各家庭ではインターネットで株式取引をしたり、保険を購入する人も増えてきた。

 

社会人になれば、社会保険料や税金を払うことになるがほとんどの手続きを勤務先がやってくれる。自ら行なうのはアパートの家賃の支払い、生活費やカードの支払いなどであり日常生活上学生時代と変わることなく生活できる。

 

終身雇用で退職までサラリーマンでいられるならば、金融機関は給与が振り込まれる銀行と付き合っているだけで足りるだろう。やがてその銀行から住宅ローンを借りれば、余計な金融商品に関わる必要もない。上がったり下がったりして一喜一憂する暇があったら本業に精を出せばよい言われるかもしれない。

 

株式とか債券などに関わらなくとも無事に過ごすこともできるし、関わる機会もないし、関わる必要性も見当たらない。

 

リスク商品は怖いもの

 

株式取引を行なうことを「株をやる」ということがある。あたかも競馬、競輪、パチンコと同様に聞こえる。株式は下がったときに買い、上がったら売れば儲けが生ずる。ギャンブルと変わるところは無いように思われる。

ギャンブルは一種の病気であり、度が過ぎると家庭を壊し、自分を壊してしまう恐ろしいもの、金持ちの道楽と思われているのかもしれない。そんなお金や時間もないし、近づくこと自体を敬遠される。汗水流して稼いだお金をギャンブルに使うことは不心得者の仕業と思われるかもしれない。

 

銀行に預けておけば元本を割り込むことはないが、株式、債券、投資信託、外貨建商品等リスク商品では元本が割れることがある。何も悪いことをしていなくてもリーマンショック以降資産が6 割になったのだから、ギャンブルに興じていた結果の罰を受けたと思うかもしれない。

 

リスク商品は下がることがあれば上がることもある。下がれば心配の種になり、上がったとしても得られた利益はあぶく銭として身に付かない。お金を粗末に扱うことはやがて罰が当る。勤労所得は美しく尊いが、不労所得は卑しく身に付かないということだろう。

 

根拠を検証することもなく子供の頃親から言われたことが深層心理に焼きつき、自らの行動を規制しているのかもしれない。真面目に働いて生活を営むことが最良である言い伝えられている。

 

金融商品情報は売り手が発信源

 

最近では多くの金融機関がリスク商品を取り扱うことから、販売促進キャンペーンが行なわれる。定期預金満期の預金者に、新たに取扱いを始めた投資信託を購入された方には定期預金金利を3 ヶ月に限り0.5%アップさせるサービスがある。

 

かつて非上場株式が上場する度に高値が付いた頃は、非上場株式を集めた投資手法が人気を集めた。またこれまで流動性がないといわれていた不動産が投資信託の形になり流動性を確保したことから注目を浴びた。

 

各地で行なわれる金融商品セミナーでは有名な講師を招き、今後の経済情勢の対応や老後生活の不安を語り、対策資金作りの一環として金融商品が紹介されている。

 

さらに婦人雑誌、マネー雑誌には今注目の外国為替保証金取引のFXは主婦でも大儲けをしている。

相場が下落しているときは信用取引の売りから入る。中国株式はかつての日本の高度経済成長を超えた。

BRICsの後に続くのは東南アジア諸国、天然資源を有する南米だ。次から次へと投資ネタは尽きないものだ。

 

日本人はランキングに弱いといわれる。今売れている銘柄や人気商品に心が惹かれて購入することがある。周囲の人と比べて遅れることを嫌い、同種の仲間に入っていないと不安を感じる。感情や衝動で行動し、期待外れの結果が続けば不信感と後悔だけが残る。

 

販売側は商品が売れれば手数料で儲かるが、買い手は上下した結果の責任を負うことになる。本当にこのリスク商品が自分にとって相応しいのかどうかは誰にも分からない。運よく上がれば相応しく、下がれば間違いだったといわれる。

 

本来リスク商品は経済に応じて上がったり下がったりする。購入商品を分散させ互いのリスクを打ち消しあうことが目的にある。売れているとか人気があることなど関係ないことだ。自分の保有する資産がどんなものであるかを認識して、将来に向けて保有銘柄を入れ替えていくことである。

 

買った負けたを一喜一憂するのはギャンブルであり、リスクをコントロールすることが投資である。

 

食わず嫌いではいられない

 

リスク商品を購入した結果大きく元本を割っている人は、二度とリスク商品を購入しないと誓っているかもしれない。リーマンショック以降リスク商品は程度こそ違えど、ほとんどが元本割れをしているだろう。預貯金に預けておけばどんなに金利が低くても元本割れがなく安心していられる。

 

しかし米国の証券会社の破綻が世界中の株価の暴落に発展し、国内企業の需給にも影響が及んだ。企業の利益が低下し、従業員のボーナスや賃金がカットされた。さらに生産量の減少に伴い製造業では派遣労働者の契約打ち切りや、新卒者の就職難という雇用自体にまで影響が及んでいる。

 

資金の運用状況が悪化すれば、退職金や企業年金にも影響する。老後の生活設計の見直しばかりでなく、企業年金の存続も危ぶまれてくる。

 

対岸の火事と思っていたところが、あっという間に身近なところに飛び火してきた。これまで想像もしなかったことが現実に発生している。自分だけは世の中の変動に関わりがなく過ごせるはずはない。

 

免疫力向上

 

私たちは突然襲われるパニックには冷静な判断ができずに衝動的な行動を取るものである。突然解雇を言い渡されたらどうだろう。直接伝えてきた上司を恨み、会社を憎んでみても、やがて自分にその矛先は向かう。自己嫌悪に陥るかもしれない。自暴自棄になるかもしれない。

 

結果として問題を受け入れようとせず他人の責任ばかり追及し、新たなスタートが遅れることになる。場合によっては現実を逃避したり、トラウマになったりするかもしれない。

 

人生にはリスクはつきものであり、自分の期待通りに行かないことは数多くある。もし想定外の出来事があると認識できていれば、現実を冷静に受け止められ次のスタートはスムーズにきることができる。今まで無菌状態であればわずかなウイルスにも感染して重病になってしまう。

 

人生には常にリスクが存在し時として現実のものになる。金融商品を通じてリスクの抗体を作っておけば、命取りになるような病気は避けられるかもしれない。

 

長野日報土曜コラム平成22年4月24日掲載

有限会社テヅカプラニング 手塚英雄

 

 

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