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46 ファイナンシャル・リテラシー2(金融読解力)

稼ぐ、求める、使う

 

私達は仕事を通じた就労によってお金を手にすることが出来る。勤労所得を高めるには時間当たりの単価を高める方法と長時間働いて高める方法がある。20歳前後から年金が受給できる65歳まで働くとすると45年間ある。一方人生90年とすると、お金を稼げる期間の2倍の期間は消費生活が続くことになる。

 

「お金を如何に稼ぐか」ということに関しては、学歴、資格、就職、昇進、起業等キャリアアップについてすでに数多くのプログラムが紹介されている。もちろんキャリアはお金を稼ぐための手段だけではなく、生き甲斐に通じることを先に判っておく。

 

しかし稼いだお金の使い道は個人の感覚に任されている。現在高額な商品やサービスは世の中に溢れている。どんなにお金があっても使いきれないことはないだろう。同種のものでも高いものから安いものまで揃っている。

 

そこで何をいつ頃求めるかを事前に決めておくライフプランが必要になる。いつ頃収入がどれくらいで支出として何にいくらかかるのか見積もっておくことである。特に人生の3 大資金である養育、住宅、老後は綿密な計画を要する。

 

どんなに論理的に計画しても実行できなければ意味がない。世の中にはより多くの消費を煽る情報が溢れている。売り手は買手に如何に多くのお金を使わせることを日々研究している。無意識で衝動的な消費行動を取れば、いつの間にかお金がなくなることは間違いない。

 

理性的なお金の決断

 

お金を使わずに生活することは不可能であるが、計画通りに生活するポイントを紹介しよう。

まずに「気持ちが高ぶっているときは、重大な決断はしない」ことである。うれしいとき、悲しいとき、怒っているとき、疲れているときなどはものの見方が狭くなり、また短期的になってしまうため論理的に考えることが出来なくなってしまう。気持ちの高ぶりが静まってから決断することである。

 

それには「一晩寝てから決断する」ことである。今日の仕事を明日に伸ばすなと言われるかもしれないが、早まった決断により余計な仕事を生じることを思えば一晩寝てから決断しても遅くはない。また投資や高額品の購入においても、一晩経って冷静になって必要不要を判断する。

 

そして「良く調べてから計画通りに進める」ことである。大局的、長期的な視点に立って計画を立てて、その計画は定期的に見直すことにする。良く調べる際自分に都合の良い情報を集める場合があるので、計画立案ならびに情報収集の段階で専門家に相談するのもよいだろう。客観的な情報と計画の妥当性が得られるはずだ。

 

最後に「必要なことだけに集中する」ことである。住宅用の土地購入をしたら、もっと安い土地が現れるかもしれない。住宅ローンを借りたら、もっと低い金利のローンが現れるかもしれないし、来年になれば減税措置が取られるかもしれない。

 

市場の状態や外部環境ばかり心配しても、自分ではどうしようもない。出来ることは住宅ローンを返済しながらも、計画通りに生活できるよう算段することである。自分で出来ることだけに集中すれば、やれることは限られ、課題は絞られてくる。

 

第3 者の活用

 

財政的な計画立案や情報収集において専門家に相談することは有効である。その専門家がこれから購入しようとするものの売り手であれば、気持ちを落ち着かせるどころか反対に煽られることになるかもしれないので注意を要する。

 

私たちの購買動機は広告やCM にはそれほど反応しなくても、他人からの口コミや新聞の記事、ニュースなどに左右されがちである。利用者の感想やランキングを下に大切なお金の使い道を決めてよいのだろうか。

 

自身の中で計画が浮かんだら、まずは誰かに打ち明けてみることだ。相手は売り手ではない専門家や経験者が望まれる。

 

人に打ち明けるには、ある程度話の筋を自分の中で整理しておかなければならない。この際舞い上がる気持ちを抑えながら自身で客観的に捉えることができる。相談の結果自分の意に反する回答があれば、そこでもう一度自分の根拠を考えるだろう。人に打ち明けることは、わずかの勇気があれば誰にも出来ることである。

 

一般に人に打ち明けることは女性のほうが容易に行なっている。職場の仲間や所属サークル、PTA の会合、幼なじみなど集まりがあると我が家の悩みや心配事を惜しみもなく話し始める。せっかく打ち明けても相手からのアドバイスを聞いていない場合がある。話すだけで満足してしまってはもったいないことだ。

 

その点男性は家庭内の話を外ではほとんどしない。話のネタは仕事関連がほとんどである。自治会、同業者、選挙、スポーツ、イベントの慰労会等目的があって集まることが多いので、家庭の切迫に至らない相談など出来る状態にない。

 

一方家庭のことなど一家の主が決められなくてどうするという思いから、時には独断で物事を進めがちである。その場の勢いで思い付きを口にするのは男性で、家計の帳尻を合わせるのが女性である場合が多い。

 

各家庭の計画立案やそのフォローにFP が専門家の立場でもっと気軽に相談にのれるはずだが、独立系のFPが少ないことから十分に役割が果たせていないのが現状かもしれない。

 

お金に困らないでいる方法

 

一生お金に困らないでいられる金額はいくらだろうか。1 億円、それとも3 億円、いやもっと10 億円くらいだろうか。おそらくもっともっとと多くを求め、際限なく上を目指すことになるだろう。

 

それでは多くのお金をすでに手にしている人は、そのお金を増やすべくまた守るべく悩み苦しんでいる。

自分で作り上げたお金によって自分の人生が振り回されることになる。得られたお金は仕事の結果の副産物で、お金自体は紙片でありコインでしかないはずだ。お金に人生の目的を持たせると本来の目的を見失う可能性がでてくる。

 

お金に困らない生活とは、一生かかっても使い切れないお金を手にすることではなく、お金に無頓着になることでもない。自分にとって本当に大切なことを実現することである。本当に大切なこととは個人の価値観に根付く奉仕、熟達、自立、家族、自己表現などに結びつくのではないだろうか。これらの実現達成により真の達成感を味わうが、実現にはお金の多寡は直接関係ない。

 

続いて本当に大切なことの実現に向けて計画を立てる。いつまでに何をどうやって実行するのか、いくらかかるのかを捉えていく。思いつきや偏った情報に頼らず多角的な情報を元に第3 者を活用しながら計画することである。

 

資金的に全てを同時に満たすことは不可能なので、計画を立てる際優先順位が必要になる。自身、家族、仕事、健康、友人、趣味、地域貢献等に要するお金のバランスを検討する。適時に変更されるが、本当に大切なものは何かによって優先順位が決定付けらる。

 

大きく立派な家に住み、高額な外車に乗って、自分だけの趣味を楽しみ、年に2回海外旅行、月に1回国内小旅行、ネットで全国から美味しい名産を取り寄せ、更にギャンブルに興じ、投資といって株や不動産に手を出すことが本来の目的ではないはずだ。

 

計画を実行するにはこれまでと異なる意識を必要とするかもしれない。衝動を抑えようとするストレスや不満に対する忍耐、他人の基準に左右されない意思、常に平静を保ちながら楽観的でいることなどである。難しいと思っても意識さえすれば、やがて意外と簡単に手が届くかもしれません。

 

長野日報土曜コラム平成22年6月26日掲載

有限会社テヅカプラニング 手塚英雄

 

 

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