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48 男と女の金銭感覚

 

男と女の関心事

 

FP技能士が国家資格に認定されたことから始まったFP技能士講座も6 年目を迎えることになった。これまで400名を超える方が受講しているが、オリエンテーションでは自己紹介を兼ねて必ず受講動機を聞くことにしている。

 

身近の人が資格を取得したから、お金の勉強をしようと思ったから、保険の見直しをしたいなどの応えが返ってくる。初めて体験する講座でありながら的を得た回答が返ってくる。ファイナンシャルプランニングがどのようなものかは、かなり認知されてきていることを感じる。

 

受講者数の性別は女性のほうが多いと思っていたが、男女ともほぼ同数である。最近では女性の受講者が割合的に少し多い程度である。

 

また、これまで受講者の年齢では、最若年者は高校3 年女子高生で最高齢者は76 歳の男性であった。老若男女幅広く受講されるので、多くの方と会えることを毎回楽しみにしている。

 

ファイナンシャルプランニングにはライフ、リスク、金融、タックス、不動産、相続と6 科目あるが、関心のあるものはどれかと尋ねている。オリエンテーションでいきなり尋ねられるのは酷な話であることを承知の上で聞いている。

 

すると男性は金融、不動産であり、女性はライフ、リスク、相続である。同様の質問は3 ヶ月の講座が終了した時点でも尋ねているが、ほぼ同様の回答が得られる。

 

男性はFPスキルを持って今以上に儲けよう、所得を増やそうと考えているようだ。一方女性は生活設計を立て、万一に備えようと考えているようだ。男性がFPスキルを槍として使用するのに対して、女性は盾として使用を考えていることはとても興味深いところである。

 

 

男は仕事、女は家庭

 

ライフプランニングの説明の際、モデルとなる家族形態のイベントに沿って話が進められる。これまでは夫会社員、妻専業主婦で子が二人で住宅取得や教育資金準備、保険設計、退職後の生活設計などがテーマに上がっていた。

 

取り上げられるテーマに変化はないが、モデル家族が専業主婦からパート勤務や共働き家族に変化してきた。専業主婦家庭は少数派になってきたことの現れである。

 

昭和30年代から高度経済成長が始まり、夫正社員、妻専業主婦という形態が主流になった。子供が学校から帰ってくると母親が常に出迎えてくれ、今日1 日の学校での出来事を話したり、宿題の手伝ってくれるのは母親だった。

夫は企業戦士やエコノミックアニマルなどと言われながらも必死に家族を養うために頑張ってきた。外で働いて稼いでくるのは夫の役割、家計のやり繰り、育児、地域との連携は妻の役割と明確に分かれていた。

 

それは社会制度にも反映されている。所得税の所得控除には配偶者控除、配偶者特別控除があり、国民年金には第3号被保険者制度があり、保険料を直接払わなくても将来年金が受給できる。遺族年金では子のある妻ならびに子は受け取れるが、妻が亡くなっても夫が受け取れる遺族年金はない。企業の扶養手当などもそうした家族形態に応じて給付が行なわれている。

 

夫の関心事はいかに多くの収入を得るかであり、妻は家計をやり繰りしながら育児、教育に関心が集中することになった。よって夫は社内の昇進により評価され、妻は子の成長に関心が高まっていった。

 

ところが1986 年男女雇用機会均等法施行をきっかけに女性の社会進出が活発化し、男性と女性の就労の垣根はだいぶ取り払われてきた。また、年功序列が崩れ成果主義が取り入れられるようになり、男性の収入は年齢に伴う右肩上がりの傾向を失った。男性のみが収入を得る役割が薄れ、夫婦共に働いて収入を得るのが当たり前のようになってきた。

 

生活スタイルの変化

 

最近の平均初婚年齢は男性30.2 歳女性28.5 歳(2007 年)であり、晩婚化が進んでいる。婚姻件数は現在73万件/年に対して離婚件数は25万件/年で、2000年から急激に増加してきた。更に50歳時点で未婚である割合の生涯未婚率では男性16.0%女性7.3%(2005 年)であり、この値も年々高まっている。

 

このように非婚化・晩婚化の背景には若年者の収入減少があるといわれている。正社員にならず、派遣社員やアルバイト収入ではとても結婚は難しいと諦めてしまうのかもしれない。自分の自由になる時間やお金が減ることを嫌い結婚を敬遠するのだろうか。

 

一方離婚の理由として性格の不一致の次にあげられるのが経済的理由である。婚活の行政支援、若年者の就労機会不足、将来の年金の担い手不足等すでに社会問題となっている。

 

FP講座に参加される方に独身者が相当数いる。正確に把握しているわけではないが、話をしているうちに独身者であることを知ることがある。FP講座に関連して定番モデル家族のライフプランセミナーを行なったところ、参

加していた受講者の一人から独身女性のライフプランセミナーを開催して欲しいと意見が出た。

独身者にとっては養育や住宅に関して理解はしても関心は薄いところだ。

 

自分にとって身近な出来事には関心があるが、それ以外は興味が湧かないのは当然のことである。

しかし、独身、既婚に関わらず受講者の回答から言えることは、多様な生活スタイルがある中でも男性は収入を増やすことに関心を持ち、女性は生活を守ることに関心を持つことは、今も昔も変わっていないということだ。家庭における男女の役割は互いの潜在意識に織り込まれているようだ。

 

 

男は感情、女は勘定

 

衝動買いを研究したレポートを読んでいたら、衝動買いとは、購入する予定のない商品を購入することを言う。衝動買い経験は男性60.9%に対して女性80.2%なので、女性のほうが衝動買いをしやすいと結論づけられていた。

 

しかし、衝動買いの対象商品は100 円以上を対象としていて、購入先にスーパーやドラッグストアが含まれている。女性のうち主婦は食料品や日用品を購入する際の衝動買いが結構含まれている。

 

店に出かけていき、商品と出会う機会が多ければ多いほど衝動買いにつながるので、買い物の役回りから女性が男性に比べ衝動買い傾向が3割高まっているとは言いがたいと思う。もし、衝動買いを金額換算すれば男性のほうが上回るかもしれない。

 

衝動的な行動で男女を比べるとどうなるであろう。衝動的な行動としてストーカー行為がある。夫婦や元交際相手が行為者であり被害者になる。好意の感情が満たされないために怨恨までにエスカレートした結果の行動である。

 

被害者は圧倒的に女性で行為者は男性であり、男性の行為者は女性の行為者の10 倍にも及ぶ。理性では認識していても、気持ちを抑えきれずに行動に現してしまう。感情が抑えきれずに行動を起こしやすいのは男性のように思

う。

 

さらに自殺者数からみると男性は女性の4 倍の割合になっている。健康問題、経済的理由、家庭問題と自殺理由があるが、男性のほうが社会的責任が重いのだろうか、面子が壊れたり、傷ついたりすると衝動的な行動を取るように思える。

 

これは消費活動にも共通して言えることではないだろうか。そうならば、男こそメンタルを鍛え、感情を平静に保つことに心掛けなければならず、女は目先の損得に惑わされず生活設計を立てられるようにすることが必要ではないか。

金銭感覚において男が身につけるのはEQであり、女が身につけるのはIQかもしれない。

 

長野日報土曜コラム平成22年8月28日掲載

有限会社テヅカプラニング 手塚英雄

 

 

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